飴玉
3月のオープン当初からお伺いしていたご利用者様。
私たちが訪問させていただくのは、週1回の30分だけで、体調管理とお薬の管理が目的です。
それゆえに、必要なケアをさせていただいた後は、「もう帰って」とすぐに手を振られてしまいます。
内服管理のお仕事は、確かにご本人様にとってみれば、楽しみを提供されているケアではないので、そういった反応もごもっともです。
それでもやはり、お薬は正しく飲めることが大切。ケアマネさんと状況を共有しつつ、ご家族とも話し合って、どうしたら間違いなく飲めるようになるかと相談してきました。
今月からはお薬カレンダーを使用して、ケアの提供中。
そんなある日、訪問に伺い普段通りお顔を見てご挨拶すると、ベッドから急に手を出して
「これ、あげる」
と差し出してくださったのは、のど飴2つ。
なんだかとっても、とーっても嬉しくて
「嬉しい!!なんだか泣きそうになっちゃった!」と言うと、
大げさね、とでも言うように少しだけ笑顔を見せてくださったその瞬間。
なんとも言えない幸せな気分になりました。
飴玉を味わいつつ、明日もまた頑張ろうと思う帰り道でした。